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Rokid Max使用感レビュー

2023-11-25

昨日ついに Rokid Max が届きました。

8 月に公式サイトから注文して、遅延の連絡があったり配送に不備があったりとなかなか散々な感じでしたが、ついにようやく届きました。

で、昨日から 1 日使い倒してみたので、現在の使用感について忖度なく個人的な感想を書いていこうと思います。


前提

そもそも Rokid Max ってなんなの?

Rokid Max というのは、仮想モニターを表示できるメガネ型のデバイスです。

メガネをかけたら映画館のようなスクリーンが表示されるイメージでほぼ問題ないかなと。

税込み 68,800 円で、単なるモニターと考えると結構高いですよね。

じゃあ Rokid Station ってなんなの?

Rokid Station は Rokid 社製のデバイス向けの Android 端末兼モバイルバッテリーです。

Fire TV Stick にモバイルバッテリーが乗っかったイメージでほぼ問題ないと思います。

Rokid 社製のデバイス以外でも使えるんですかね?まぁ使うことはあまりないと思いますが。

一応税込み 21,990 円で販売していますが、これ単体で買うケースは珍しいとは思います。

その他アクセサリーについて

自分が知っている範囲で Rokid Max に関わる公式アクセサリーの紹介をば。

Rokid Hub

バッテリー機能を持っていない type-c 製品と Rokid Max を接続するためのハブとなります。

Switch や SteamDeck と接続する際に必要となります。

一応公式で税込み 6,049 円となっていますが、類似製品でも普通に動くんじゃないかなーと予想。

HDMI to USB-C アダプター

HDMI 接続の製品を Rokid Max と接続するときにいるっぽいです。

多くの据え置き機はこれかなと。

公式で税込み 4,789 円ですが、これも類似製品で問題なさそうな予感。

Rokid Max 首掛けストラップ

Rokid Max 用のストラップです、税込み 1,689 円。

Rokid Max インサートレンズ

おそらくアクセサリー類では一番需要が高いであろう、レンズとなります。

Rokid Max 自体にも視力補正ダイヤルがついているのですが -6.00D を超える近視の方が使う場合はこのレンズも使用する必要があります。

自分は -3.50D なので購入せず、税込み 2,489 円。

Rokid Max USB-C ケーブル

Rokid Max と type-c 製品を接続するケーブルです。

専用のケーブルでないと接続できないとかなんとか、ほんとですかね?ちょっと疑ってます。

ちなみに Rokid Max を購入したら 1 本ついてくるので、基本的に購入する必要はないです、税込み 3,289 円。

Wireless Adapter

DisplayPort over USB-C に対応していないデバイスを Rokid Max を有線接続したい場合に必要となります。

iPhone とか Pixel のようなスマホは対応していないらしいので必要みたいですね。

ただ Rokid Station を介して AirPlay で無線接続は普通にできるので、なくて困ることはあんまりないような気もするんですが、どうなんでしょうか。

おそらく単体では販売してない?っぽいのですが、普通の市販品で問題ないかなと。

Rokid Station Remote?

ちょっと情報が少ないのでアレなんですが、Rokid Station をリモコンで操作する端末となります。

とはいえ Rokid Station で直接操作できるので、使う機会はほぼないんじゃないかなと。


Rokid Max の使用感

続いて、Rokid Max を使用して気づいたことについてつらつら書いていこうと思います。

Rokid Max の良い点

体勢が楽

まずはこれに尽きるかなと、横になりながらモニターが追従してくるのは楽以外のなにものでもありません。

座椅子にダラーっと座りながら動画を見られるのはなかなか新鮮な体験です。

画質がきれい

結構驚いたのですが、画質はかなりきれいに感じました。

素人目には発色も良く、文句ないです。

視力調整ができる

Oculus Quest 2 を持っているのですが。

あれはメガネをかけたままかぶるので違和感がすごくなんとかならんのかと思っていました。

一方で Rokid Max は裸眼で使えるので、これはなかなか画期的だなと。

もちろん使用する際は毎回メガネを外さないとダメなのですが、こればっかりはしょうがないですね。

Switch や SteamDeck が接続できる

据え置きでないゲームを寝転がりながらや楽な体勢で遊べるというのは結構新鮮な感じです。

動画の視聴よりも、むしろゲームのほうが使用感としては良かったです。

メガネ本体で音量調節ができる

Rokid Station で音量調節も可能なんですが、Rokid Max でも音量調節が可能です。

で、これが意外と便利で、Rokid Station 以外のデバイスで映像を流している際に重宝します。

Rokid Max の賛否両論点

音質は普通

可もなく不可もない音質で、普通に聞けるレベルといった感じです。

低音は結構スカスカなので音楽鑑賞とかには向かないと思いますが、動画を見る分には十分といった、絶妙な感じです。

Rokid Max の悪い点

メガネの締め付けがキツい

個人的に一番致命的な弱点がこれです、使用中微妙に頭が締め付けられている感じがずーっと続きます。

それによって使用中ずっと軽い乗り物酔いを感じてしまい、長時間の使用がまだできていません。

ただこれは自分の頭が大きいせいなので、普通の方は多分大丈夫だとは思うんですが…。

締め付け強度を変えることはできなさそうなので、ここはうーんって感じですね。

メガネ自体があったかくなる

鼻の上からおでこにかけてあったかくなりますが、これが結構うっとうしいです。

Rokid Max はメガネのツルの上の部分で放熱する仕様になってるらしく、もうちょっとなんとかならなかったのかなと。

熱くはないんですが、じんわりあったかいのが延々続くと結構いやな感じです。

決して軽くはない

メガネ型のデバイスとしては最軽量なほうなんだと思いますが、それでも決して軽いとは言えないです。

自分は比較的鼻が大きく高いほうなんですが、それでも少しずつずり落ちてきました。

まだここらへんは改良の余地があるなーという感じです。

ケーブルを差し替えるのがダルい

Rokid Station は mini HDMI 接続なのに Switch や SteamDeck は type-c 接続なので、毎回ケーブルを差し替える必要があります。

これがまーダルいです、毎回毎回メガネからケーブルを抜いて差してを繰り返すのはダルい!

自分はこういう端子系統についてはあまり詳しくないんですが、Rokid Station も type-c にできなかったんですかね…?

Rokid Station の使用感

続いて Rokid Station についてです。

Rokid Station の良い点

無難な Android デバイス

普通にわかりやすい UI を持つ Android デバイスって感じです。

使い勝手の面については、とくに不満らしい不満はないです。

Xit に対応している

今回もっともビックリしたことなんですが、公式で Xit 用のアプリが準備されていました。

つまり環境さえ整えられれば Rokid Max でテレビが見られるってことです。

おそらく Rokid Max で Xit を通じてテレビを見たのはほとんどいないんじゃないですかね…?

普通に問題なく使えたので、これは嬉しい誤算でした。

Rokid Station の賛否両論点

挙動は許容範囲

もっさりとサクサクの間くらいの挙動感です、スペック的にギリギリなんでしょうね。

Rokid Station の悪い点

Netflix のアプリが存在しない

Netflix は相変わらずケチくさいですね。

使用できるアプリが少ない

Google Play から提供されているアプリはめちゃくちゃ少ないです。

ただし野良アプリのインストールは普通にできたので、ある程度知識があればいろいろと使えそうではあります。


結論

まず結論としては、誰にでもオススメできる端末ではないです。

Oculus Quest2 を手に入れてはじめて使ったときは『すげー完成されたデバイスだなー!!』と感動したんですが。

一方で Rokid Max はそこまでは至っていない印象です、まだ発展途上感が強いと言いますか。

個人的な予想ですが、今後は VR ではなく AR 分野がどんどん発展していくと思っていまして。

おそらくスマートグラスは目まぐるしく進化していくんじゃないかなと…しょせんメガネ型のモニターでしかないわけですし。

そう考えると、今後何ヶ月、何年か経てばもっと良いデバイスが販売されるのは想像に難くないので、今これを急いで買う必要はないかなというのが個人的な結論です。

先日会社の同僚から「プロジェクターかスマートグラスかで悩んでいる」という相談を受けたんですが、まだ手放しにオススメはできるクオリティには仕上がっていない印象です。

それを踏まえた上で、数万出してもスマートグラスを試してみたい!近未来感を味わってみたい!という方がおられれば、購入はアリなのかなーという感じです。

自分もスマートグラスについてかなり情報を集めていますが、今のところ Rokid Max が 1 番手に挙がってくるみたいです。

たとえば新幹線や飛行機の移動時間で使うのにはもってこいなデバイスですし、座椅子や布団で横になってダラダラ使うのには最適だと思います。

あとは今後端末自体がどれくらい最適化されるのか、楽しみですね。


備考

Rokid Max の購入を考えている人向けの個人的な意見をば。

Rokid Station は必須でもないかも

まだ試してはいないんですが、外で使う予定がなければ Fire TV Stick でも十分な気がします。

となると、Amazon で普通に売っている HDMI to Type-C 変換 アダプター で接続すれば多分なんの問題もないんじゃないかなと。(動作未確認なのであしからず)

これを買えば Fire TV Stick どころかほぼすべてのゲーム端末が接続できるようになるので、Rokid Hub すらも必要なくなります。

ただ外で使うことを考慮すると Rokid Station や Rokid Hub のほうが確実にコンパクトなので、一長一短だとは思いますが。

どこにも売ってないんだけど

Docomo が代理店となって販売するみたいですが、わざわざ Docomo を経由して買うメリットもないんですよね。

自分は公式サイトで購入しましたが、現在販売が確認できるのは海外版 Amazon と AliExpress くらいでした。

本当に日本から購入できるかどうかまでは保証できませんので、あしからず。

ちなみに AliExpress だとアクセサリー類も単品で販売しているので、必要な方はこっちで買っても良いのかなと。

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