仕事をお試しの場だと勘違いしていやつは最低だ
過去 20 を超える現場でフロントエンドプログラマーとして働いてきた自分ですが。
残念なことに、仕事とはなにか?を勘違いしているプログラマーと一緒に働かざるを得ないこともありました。
そんな勘違いの中の 1 つに、仕事をお試しの場だと思っているプログラマーが一定数存在しているのかなぁと思っています。
仕事とはお試しの場ではない
個人的には言うまでもないと思っているのですが、改めて、仕事とはお試しの場ではないと思っています。
たまに「使ったことない技術を使ってみたいです」とか「根拠はないけど試してみたいです」みたいなことを言ってくるヒトがいますが。
自分がリードエンジニアやスクラムマスターなどに就いている場合、残念ながらこれらの意見に対して GO サインを出すことはありません。
と、こんなことを書くと「Yes &」の意思に反しているじゃないか!という反論が来そうですが。
冷静になって考えてほしいんですが、たとえば家造りを例にすると。
大工の 1 人が「誰も試したことのない建築手法で建ててみたいです!」と言い出したときに「じゃあそれでやってみるか!」とは言えないですよね。
それはチャレンジスピリットでもなんでもなく、単なる無謀というものです。
が、これが Web サービスの開発の現場レベルになってくると、あっさり通ってしまうケースを何度か目にしてきました。
目の当たりにした失敗
こういったケースは過去から現在に至るまで何度も目にしてきましたが、その中の 1 つに、とある現場でめちゃくちゃなことが起きたことを今でも覚えています。
これから新規開発を行うことになったときに、そのプロジェクトでバックエンドのリードプログラマーをまかされたヒトが「この新しい言語で実装したいです!」と言い出しました。
その言語はリードプログラマーを含め、バックエンドプログラマーが誰一人として触った経験がないどころか、会社としても使用の経験はおろか、世界的に見ても決してメジャーな選択肢とは言えない言語でした。
そこで、会社の代表を含めメンバー同士が 1 週間ほど使用について検討を重ねた結果、使用することが認められました。
が、開発が始まるとまー難航すること難航すること、ライブラリもあまり成熟しておらず、書きっぷりも正しいのやら間違っているのやらわからない状態。
挙句の果てにはリードエンジニアが弱音を吐いていたので、アホだなーと横目に見ていました。
それならエビデンスを出しなさい
こんにち Web デザイン周りやフロントエンド開発においても、似たような事例はやまほど目にしてきました。
もちろん新しい技術や尖った技術を使ってみたい気持ちはわかります。
無難な設計や無難な技術ばかりを使っていては、どうしてもマンネリ化によるモチベーションの低下は免れないですし、なにより楽しくない気持ちもわかります。
それでも勘違いしてはいけないのは、仕事を通して会社がたくさんのお金をあなたにかけることで、良いプロダクトを納品することを期待しているわけで。
そこでなんの実績のない提案や突拍子のないアイデアなんてものは意味をなさないのです。
せめても相手を納得させるだけのエビデンスを準備し、開発に導入するメリットとデメリットを挙げた上で試すことの許可を得ようとすることが、最低限求められるのではいかなーと。
たとえばフロントエンド開発において試してみたい技術があれば、プライベートでその技術を使用し、その技術についての理解をある程度深めた上で提案することが大切だと思います。
繰り返しになりますが、自分たちは会社からお金をもらっているという認識を忘れてはいけません。
会社における開発とはお試しの場ではありません。
それでも試したいならプライベートで完結させろよと、個人的には強く感じる今日このごろです。