「ITが苦手な人でもわかる!リモートワークの進め方」を読んで思ったこと
まずはこれを読んで頂けると幸いです。
【今更聞けない】IT が苦手な人でもわかる!リモートワークの進め方【入門編】_PR
澤円さんの考え方はすげーなぁと。
自分もフリーランスという立場柄、常々働き方について色々と考えてはいますが、今回の澤さんの考え方はさらに凄かったです。
今回は上記に書かれていることをエンジニア業界に落とし込んで、自分なりの考え方を書いていこうと思います。
なお以下の文章では、上記の記事の引用が含まれます。
リモートワークの本質は、「仕事が円滑に、効率よく進むこと」
コロナが流行った直後は「とりあえずリモートワークにしなきゃ!」という感じがありましたが。
フリーランスの自分としては、コロナが発生する以前から『なんでコーディングするだけなのに毎日出社しなきゃいけねーんだ』とずーっと思っていたので、言い方は悪いですがありがたい部分も正直大きいです。
特にエンジニア、プログラマーという職業柄、パソコンとネット環境さえあればどこでも働けるわけで。
日本人って環境の変化を異常なほど嫌う民族だと思っているので、コロナほどのパンデミックが起きない限り働き方を見直す機会なんて未来永劫来なかっただろうなーとは思います。
とはいえ、コロナ禍が続いて半年以上経った今、改めて働き方を見直さないといけない局面を迎えている会社は多いのかなーと思います。
そんな中、リモートワークに移行しただけでは正直意味がないと思っています。
エンジニアは密なコミュニケーションが求められる業種だと思っていて、そういう意味ではリモートワークって相性が悪いよなーと。
特にエンジニアってコミュニケーションを得意としている人は決して多くなく、言葉少なな人、自分の意見が正しいと思い込んでいる人、そもそもコミュニケーションを拒否する人のほうがむしろ多い印象です。
それが今までは強制的に会社に出社して顔を合わせていたわけですから、嫌でも業務上のコミュニケーションは図れていたものの、これがリモートとなった途端にガクンとコミュニケーションが少なくなった印象があります。
なので結果的に仕事の効率は落ちたよなーと、でもみんなリモートワークは続けたい、その結果、以前以上にダラダラ働いている人は多いのかなーと感じることが増えました。
「何故そうなってるのか」をちゃんと説明出来るものまで変える必要はない
この業界で働いていると『なんでこんな無駄なことばかりやってるんだろう?』と感じることはかなり多いです。
業務においては自動化すれば楽なことをわざわざ手動でやっていたり、そもそもやらなくて良さそうな仕事をやっていたり、逆に詳細が詰めきれていないのに業務を開始したりと、どこもボロッボロです。
昔の話で言うと、例えば日報や週報はかなり疑問に感じました。
恐らく仕事をしている感を出すためのポーズなんでしょうが、自分は圧倒的な無駄だと感じて仕方がなかったです。
ミーティングについても、これ自分参加する必要ある?と感じることも多いですし、そもそもこのミーティング必要?と感じることも多いです、ダラダラやってんなぁと感じることももちろん多いです。
なので以前は「なんで自動化しないんですか?」とか「このミーティング、自分必要ですか?」と聞くことも多かったのですが。
案の定嫌な顔をされることが多かったですし、この発言のせいで態度が悪いとみなされ契約を切られることもあったので、最近はもう本当に何も言わないようにしています。
例えば、自分は雑談もめっちゃ大事だと思ってるんですけど、同じように考えてくれる人はいないみたいで…業務中は仕事に関する必要最低限のコミュニケーションのみを行う人が、どこの現場でも求められているんだなぁと。
澤さんが所属するマイクロソフトレベルであれば業務の効率化、仕事における無駄を省くことに対しみんな同じ方向を向いているんだと思いますが、そうでなければしょせん理想論だよなぁと。
色んな会社で働いてきましたが、コミュニケーションが円滑な現場は上の立場の人が柔軟な考え方を持っていると感じます。
上に責任を押し付けたくはありませんが、それでも上が変わらなければ下は変われない、自分はそう考えています。
サボる人は何をやったってサボるので、心配しないでください
これも真理だなーと思っていて、サボる人はサボるし、サボらない人はサボりません。
自分はどちらかというと真面目な方だと自負しているのですが、いかんせんどこの現場も仕事の振り方が下手です。
というのも、そもそも仕事、つまりタスクを作成するという仕事に慣れている人がこの業界は少ない印象があります。
タスクの作成は基本的に上の立場の人が行うと思いますが、そのタスクは具体的であるか、そのタスクに必要な道具は準備されているか、そのタスクの粒度は大きすぎないか、そのタスクは割り当てるべき人の力量に合っているか、考えることは多いと思います。
が、そもそもタスクの作成自体を重要視していないせいで、よくわからないふわっとしたタスクが振られることはむちゃくちゃ多いよなぁと。
特にフロントエンドエンジニアの立場からすると、以前から何度も書いてきましたが、縦は言わずもがなですが、横の繋がりが非常に重要です。
横の繋がり、つまりポジションを超えた密接なコミュニケーションと、ポジションごとにプロフェッショナルが存在すること、そしてプロジェクトファーストという共通認識をみんなが持っていなければ、決して良いタスクを作成することはできないよなーと。
で、これって生半可なチームでは実現することが厳しくて、これが実現できている会社って、そもそも日本に存在してるんですかね?
仕事を倍にしたら、必ずお給料も倍でなければいけない
これって当たり前だと思いますが、これもまぁ無理ですよね。
そもそもタスクの可視化がうまくいってない会社がほとんどなわけで、そんな状態でどうやって測るねん、みたいな話になってしまいます。
労働時間も、実は仕事とは関係ないんですよね。仕事をする能力が高くて、仕事が早ければ自由時間が増える。もしくは時間が余るんだったら、「もう一個やってよ」って。
自分はフロント開発はそこそこ早い方だと思っていて、与えられたタスクがそうそうに終わってしまうこともたまに起きます。
そこで最初の方は馬鹿真面目に「タスクが早めに終わりました、次の仕事はありますか?」と聞いていましたが、多くの場合次のタスクの準備が間に合っていないため、凄い焦らせるんですよね。
上の方は他の仕事もあって忙しいはずなのに、その状態で焦らせると、まぁ罪悪感にかられます。
またフリーランスの契約上、早く仕事を終わらせれば終わらせるほど給料が下がるため、早く仕事をこなすメリットって何もないんですよね。
結局のところ、日本で働いている以上理想論だよなーと。
あとは、リモートワークを推進しよう、となるとどうしてもセキュリティ面で新しく禁止事項をあれこれ作っちゃいがちなんですね
『なんでこんなに厳しいルール敷いてんの!?』みたいな現場もたまーにあります、どちらかといえば大企業に多いです。
セキュリティを重要視するなとは一切思っていませんが、厳しすぎて明らかに業務の効率が落ちている現場も少なくないです。
過去の経験を書くと関係者から怒られそうなのでここには書きませんが、結構想像を絶するレベルで無駄にセキュリティに厳しいところもあります。
別に会社がセキュリティに厳しいのは全然構わないですが、せめて面接時に全部言ってくれよとは強く思います。
何か変えようとしている時はやっぱり下の人たちは「これで上手く行くのかな」って心配するので、専務と社長が一緒になって「何かあったら僕らが全部責任を持って処理するから」って言い切ってあげる事ですね
先にも書きましたが、日本の会社は基本的にどこも変革を嫌います。
面接時によく「河村さんの過去の経験を現場に反映してほしい」と言われることは多いのですが、どこの現場も入って初日に大量の問題が見つかります。
以前は色々と提言させて頂いたり、理由を聞かせて頂いたのですが「昔からこうやっているから」「うちは tech 企業じゃないから」「プロジェクトレベルのことじゃないから厳しい」「資金的に、スケジュール的に、技術的に厳しい」と返されることがほとんどです。
もちろん自分が言うこと全てを全て反映してほしいとはこれっぽっちも思っていないのですが、あまりに常識はずれなことをさも当たり前のようにやっている現場も決して少なくないです。
とはいえ入ってすぐに問題を直していかないと、傷は広がっていくばかりな状態なわけで、そこに悩まされることは結構あります。
そこの狭間をうまいこと汲み取ってくれる現場は、やっぱり比較的うまくいきます、逆ももちろん然りです。
エンジニアが今後地方で働くことはあるのか
個人的な考えですがほぼないと思います、地方はこのまま衰退していく一方かなと。
今後リモートワークが残ったとしても、だからといって地方に移り住む人は増えないと思います。
理由としては、以下あたりが大きいかなーと。
- 車を買うお金がない、車通勤をしたくない
- エンジニアは比較的転職を行うため、地方にいると転職活動が行えない
- そもそもフルリモートが可能な現場は多くない
自分自身は東京が嫌いなので、地方でフルリモートで働きたいなーとずーっと思っているタイプなんですが。
フリーランスということもあり、一生一定の職場で働ける保証がない以上、やっぱり厳しいです。
結局地方に仕事がないことが一番の問題なんですよね、地方でできる仕事が増えればある程度増えそうなもんですが。
澤さんの場合、各企業や人に対して「こうやったら良いよ」と提言をすることが仕事の一つだと思いますが。
澤さんのおっしゃられていることは 100%正論ですが、ほとんどの会社では単なる理想論でしかないと思っていて、なんだかなーという気持ちも正直あります。
自分の場合、会社や現場に対し何か提言させて頂いても単なるめんどくさい輩として扱われるため、基本は何も言いません。
こうやって自分の考え方をブログに書くこと自体も自分にとってはデメリットのほうが大きいと思いますが…。
ちなみに、
なんか見覚えのある文体ですねぇ…。